多くの情報をスピーディーに扱うことが求められる受発注業務では、小さなミスが大きな損失につながり兼ねません。そこで、受発注業務の基礎をしっかりと理解し、社内でも定着させることが重要です。
今回は、受発注業務で頻繁に使用される「MOQ」「SPQ」「SNP」についてご紹介します。ぜひ参考にしてみてください!
目次
受発注業務とは?
受発注業務は、商品の注文を受ける「受注」と、出荷先に対して製品の注文や仕入れを行う「発注」業務の総称です。業務は主に4段階に分けることができます。
①見積もり
発注側:受注する業者へ見積もりを依頼する
受注側:依頼を受けたあと、見積書の作成や提示を行う
②見積もり後の書類作成
発注側:受注側に宛てた注文書を作成する
受注側:注文書を受け取り、それに伴う情報管理を行う
③商品の受け渡し
発注側:注文書に沿った商品を受注業者より受け取る
受注側:発注者より受けた注文書に沿って商品を納品する
④支払い
発注側:送付された請求書に沿って支払いを行う
受注側:出荷の際に、売上伝票や請求書を作成し、送付する
受発注業務において、数値を扱う機会は頻繁に発生します。ミスを防ぐために、数値入力や確認は正確に行う必要があります。複数人が確認する業務フローを定着させたり、作業を自動化するシステムを導入したりすることで、大きな損失につながり得るミスの発生を防ぎましょう。
つづいて、受発注業務で押さえておきたい基本のキーワード3つをご紹介します。
MOQ(Minimum Order Quantity)
MOQとは、”Minimum Order Quantity“の略で、「発注できる最低数量」を意味します。
受注できる数量に最低ラインを設けることで、少量単位での受注を防ぎ、受注側のロスやムダ、余計な手間の発生を防ぎ、十分な利益創出を可能にします。
SPQ(Standard Packing Quantity)
SPQとは、”Standard Packing Quantity“の略で、「発注できる最小単位」を意味します。MOQが最低の「数量」であったのに対し、SPQは最低の「単位・桁」を意味します。細かい数値での受注を制限することができます。
一般的に、100個単位や1,000個単位などの比較的大きく、キリのいい数で設定されていることが多く、101個もしくは3,333個などの中途半端な数値で注文を受けることを防ぎます。
SNP(Standard Number of Package)
SNPとは、”Standard Number of Package“の略で、「出荷の際の梱包材1つあたりに梱包する商品の数量」を意味します。ダンボールやカートンボックスなど、梱包材1つにつき、どのぐらいの量が梱包されているのかを示すことができます。
SNPを記載は、数量を瞬時に確認することができることから、入出庫時の検品を行う際の業務効率の向上を図ることができたり、輸送コストを最適化することができるため、受注側の輸送効率を高めたりすることを可能にします。
MOQ・SPQ・SNPの記載方法と読み方
実際の各数値の記載方法や読み方を解説します。
MOQ
この場合、MOQは、発注可能な最低数量を意味するため、「100個以上で発注できる」ということを意味します。
SPQ
この場合は、発注の際の単位を表すSNPが使われているため、「100個単位での発注が可能」ということを意味します。つまり、100個、200個、300個・・・と発注をすることができますが、110個、111個、112個・・・などの100の位以下のより細かい数値の指定はできないことになります。
SNP
この場合は、1梱包材あたりに梱包されている商品の数量を表すSNPが使用されていることから、「1ダンボールもしくはカートンボックスあたり、100個の商品が梱包されている」ということを意味します。
また、場合によっては、SPQ(発注可能な最小単位)とSNP(梱包材1つあたりに含まれる商品の数量)は、同一のものとして見なされるケースもあります。
統合されている場合
この場合は、以下の2つが統合されて表記されています。
つまり、「発注は500個から可能で、1つの梱包材につき100個梱包する」ということを意味します。
まとめ
いかがでしたでしょうか。ミスが許されない受発注業務では、常に「数値は正確かどうか」を確認する必要があります。業務の基礎となる、MOQ・ SPQ・SNPのそれぞれの意味を今一度しっかりと理解し、より精度の高い受発注業務を目指しましょう。ぜひ参考にしてみてください!
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